どうも。
弊社Shinのブログの冒険度数が冒険家を名乗る私をはるかに上回り、危機感に苛まれ始めた冒険家山川です。
たまにはビジネストーク。今回の話題は『プライドと目標編その1』をお届けします。
いきなり海外で独立し、言語もわからない土地でいきなり2店舗同時オープン。自信なんか全くありません。経営なんて何からやったらいいのか・・・
できることといえば、自分がやってきたことをやりきるだけ。
そう意気込み、いよいよオープンの2013年11月20日を迎えます。
事前に複数の広告媒体へ有料広告を掲載していたため、2店舗同時オープンはある程度は町の噂になっている様子。
当時のカンボジプノンペンは在住日本人1500人未満の極小コミュニティーでした。
まだまだ日本食レストランが少なかった当時。
食事時、居酒屋でたまたま隣に座った在住日本人の方の会話で2店舗出店の話が聞こえてくるほど。
新規オープンの噂は、瞬く間に日本人コミュニティーを駆け巡ります。
特に日本人のソウルフード『ラーメン』に関しては飢えすら感じられるくらい!
が、
肝心の開業準備は問題山積。
おいおい・・
誰もチーズなんて頼んでないよ。『You order』って言われても・・・そもそも僕たちは、あなたの会社とは取引してませんよ?インボイスの名前をよく見て!
うちは『Shangri-La』。『Sreng cheg la』レストランはきっとあっちです。
↑いきなりやってきた業者とのやりとりを一部抜粋
こんな感じで全くやりたい仕事が進まない。
オープン前日にやっとついた看板が、違うお店の看板だったり、電気つかなかったり、日本基準で考えて管理した食材が一瞬で腐ったりと、もう二度と思い出したくないほど、ドタバタでした。
ただ海外に出たい一心で、地元を飛び出した筆者。
もうここまできたら運否天賦。
やるだけやったさ。さぁこい!!
プレオープンと同時にたくさんのお客様でごった返す店内。
飲食店初心者のスタッフと、うまくつながらない指令系統に悪戦苦闘。
結局たくさんの問題を抱え、お客様の対応すらできぬまま1日目終了。
P『まぁ初日だしこんなもんじゃない?プレオープン期間にいっぱい失敗したらいいよ。まず楽しまなきゃ』
(今思えば、自分達が楽しまなきゃお客様も喜んでくれないとわかっていたのでしょう)
私はといえば
『くそっ!俺はまだまだこんなもんじゃない!明日こそ見せつけてやる!バッチリかっこよく決めてやる!』
と意気込むのだった。
僕が周りに見せたかったのは自分ができるという証明。自己顕示。海外に送り出してくれた恩人達への見栄。飲食でやってきた。という売っても売れない見栄を抱えて。
お客さんのことなんて考えちゃいなかった。
スタッフの立場になんてたっちゃいなかった。
俺が俺が俺が
何が自分の目標で、何がプライドなのか理解できていませんでした。
見栄なんてそこらの犬にでも食わせてしまえ。と今でこそ思いますが。
飲食店勤務は長い方でしたが、接客、料理、空間などを別々に考えていたのです。
その一つ一つが『ただの手段』であることは理解せず、自分の仕事に信念を持っていなかったんですね。
そりゃあうまくいかないはずです。
だってスタッフも何を目指したらいいかわからないんですもの。
全員が共通認識のないまま、それぞれがただなんとなくそれなりにやっていたのです。
(実はこのことに気づき、自分で反省し、学び、自分に反映させるまで1年近くかかったのですが)
そのとき、この言葉を思い出すのでした。
人生で初めて対峙する価値観でした。
『ビジネスで成功したいのか、それとも人生で成功したいのか』
ビジネスの成功=成功者みたいな漠然としたイメージを持っていた私にとって、衝撃的だったこの言葉。
ビジネスでさえQOLを向上させるための一手段であるというこの考え方。
仕事はとても大事だけど全てじゃないよ。精神も肉体も仕事も恋愛も友人も全て大切だよ。
と。
千差万別、ご意見は様々だと思います。
これがいいか悪いかなんて決めようがないのですが、筆者の心に突き刺さって今尚抜けない槍であることは事実なわけです。
ここから僕の人生が変わり始めます。
今までの価値観は見栄とともに崩れ始めるわけです。
めちゃめちゃ大変だったな〜
ハゲるかとおもったわ。
『見栄と目標その2』に続く
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