前回あらすじ
パリに戻り、凱旋門とモンマルトルの丘を制覇し、旅はいよいよ最後の観光地、世界最高の美術館、ルーブルへ向かうのであった。
どうも。
友人の結婚式で日本に一時帰国し、4日で体重2.5kg増加の冒険家山川です。
今回は『EU一人旅最終章その2』をお届けいたします。
ルーブルへ到着すると、様々な国籍の観光客で長蛇の列が出来ていた。あの特徴的なピラミッドで記念撮影をすませ、私も入場への列に並ぶことに。
(ちなみにこのピラミッド、夜はライトアップされてこれはこれで綺麗に)
厳重なセキュリティーチェックを終え、ピラミッド内に潜入。
おーこれがルーブル美術館!!
今まで教科書やTVなど様々なメディアを通して見てきたものに、まさか美術品の知識がそれほどない自分が入る日がくるなんて。。。
私より美術品が好きな全世界の美術部員、芸術愛好家の皆さん、まことに僭越ながらお先に観光させていただきます。
と、まるでバガボンドの新刊が久々に出て、即購入後、自室で気持ちを落ち着かせて1ページ1ページありがたく読むときの感情を思い出しながら(きっとわかる人はわかる!)身の締まる思いで入場券を購入。
同時に館内パンフレットをGetし、まず向かうは『ミロのヴィーナス』
歴史的美術品です。誰もが一度は見たことがあると思います。
多くの観光客がミロのヴィーナスの前で記念撮影にごった返す中、私は気づいてしまったのだ。
正面だけでなく後ろにも周れるのであった!
お!
後ろ側すきすき!
当然である。
誰もが子供の頃から見てきたミロのヴィーナスは正面からの構図だけなのだから。
だから裏側から撮影している奴なんてただの一人もいやしない。
これだけ世界中から観光客が集まっているというのに一人もだ。
そして私は気づいてしまった。
なんと『ミロのヴィーナス』は半けつだった!
筆者人生30年目の衝撃。
というかまさか世界初か?いまだかつてミロのヴィーナスのお尻側からの撮影を試みた人物なんているのだろうか。
ただHなだけの話ではない。
美術にくわしくない私でもわかるくらい美しい半けつなのだ。
石でこの曲線美である。
こういった細かいディテールにも妥協を許さない職人の粋をミロのヴィーナスから改めて学んだのでだった。
そしてその間、数々の美術品を拝謁した筆者が中でも一際感動を覚えたのがこちら
写真でお分かりの通り、今まで見たことのない大きさなのだ。
テニスコート1枚分くらいはありそうなサイズ。
このサイズの絵を書き上げるのに一体どのくらいの歳月をかけたのだろう。
きっと画家人生をかけた作品にしようと決意し描き始めたに違いない。
まさに乾坤一擲の一品。
心に響かないわけがない。
筆者の魂も揺さぶられ、ため息が出るほどの感動。
サモトラケの二ケ
ルーブルに入ってから刺激的作品が多すぎたので少し休憩することに。
館内にはカフェがあり、その有名な『アンジェリーナ』に。
調べると。ここのカフェはモンブランが有名なんだそうだ。
モンブランに目がない筆者、カンボジアのどこを探しても取り扱いがなく、どうしても食べたくなった夜に、新作と称して一人自店の厨房で製作に勤しみ、一人試食するほど目がないのだ。
そんなモンブラン腹ペコキッズの私の久々のモンブランが、あのルーブルのモンブランなんて・・・
なんて日だ。あぁ神様。ご褒美をくださいまして本当にありがとうございます。
お値段はさておき注文するとすぐに奴が着陸。
見た感じさすがのオシャレ感。
言うまでもなく美味。
マロンクリームがとても濃厚で味が深い。
ボリュームもあって一つでお腹いっぱいになるくらいだ。
完食が近づくにつれ、満足感と比例して、食べれば食べるほど無くなってしまう(当たり前だ)という悲しさと戦いながら、完食。
筆者しばし感傷に浸る・・・
それほどモンブランが好きなのだ。
どなたかプノンペンでモンブランが食べれるところを御存知の方、いらっしゃいましたらメッセージください。(切実)
さて気を取り直して後半戦へ。
美味しいものは最後に。の私が最後の最後に残した作品は、美術品界最強最高の知名度を誇り、誰もが一度は聞いたり見たりするこちら。
『モナリザ』
説明不要ですね。ただただ有名です。
迷路のように広く複雑な作りの館内を右往左往しパンチパーマのウーピーゴールドパークのようなスタッフに何度も場所を聞き、やっとの思いで到着。
モナリザのまわりには他の名作に5馬身差をつける圧倒的観光客の数。
ついにあの絵画とご対面。
下を向き、最前列ちかくまで接近したところでいよいよ顔を上げる。
・・あった!モナリザだ!
小さ!!!
私が最初に得た感想はサイズだった。
管理が厳重で、厚いガラスと壁に囲まれており、近づける距離が限定されていることが、より一層モナリザの高貴さと小ささを際立たせる。
ガーリー女子がトレッキングブーツのようなボーイッシュアイテムを履くと、よりガーリーさが際立つあれと同じ現象がモナリザにも起きていた。
でも感動しました。
最初の感想がサイズなだけで、やはり本物を現場で見れるというのは、高い旅費と長い時間をかけて来た人しか味わえない贅沢な時間であることに変わりはない。
こうしてEU最後の観光を終えた筆者は夜のフライトに向け荷物を片し、カンボジアへ帰るのであった。
次回予告
『番外編EU一人旅はお家に着くまでが一人旅』
変をお送りします。
冒険家山川の旅は続く。