民泊メール代行ZAP代表奥本です。
さて、先週金曜日夜から日曜日夕方まで、民泊スタディーツアー@コンポンチュナムを開催しました!
フランス人2人、フィリピン人2人、日本人4人(僕含む)の合計8人でのツアー。
写真はアクティビティの一つ、アート体験の一つ。
参加者のみなさま本当にありがとうございました。
きっとどこか心に残ったものがあった、感じたものがあったと思っています。
今日からいくつかに分けて、民泊スタディーツアー@コンポンチュナムについて書いていきます。
初回の今日は、このツアーはなんなのかという、
コンポンの部分、想いの部分
を語っていきたいと思います。
民泊スタディーツアー@コンポンチュナムとは
ツアー経緯
このツアーは実はもう2年以上歴史があります。はい、今まで全然広報してなくてすみません。僕のWEBマーケ力のなさというか、他のことでもいっぱいいっぱいだったわけ(という言い訳です。)です。
でも、やっぱりもっともっと知ってほしい。現状を知ってほし。なぜかといいますと、僕の事業ミッションには
子どもに教育、大人に雇用(職業選択)
という想いで行っています。それは、この辺の想いの記事を読んでいただければと思います。
そして、実際にこの村で育った人をZAPで雇っています。
子どもに教育、大人に雇用(職業選択)
とかそんな理想を言うのであれば、「自分でやれよ」という声が聞こえそうなので先に言っときます。しかし、これは無理やりに雇っているわけではなく、もちろん彼が素晴らしいから雇っているのです、はい。
雇用が増え、ZAPで働きたい人が増えれば、ZAPのブランド力も上がり、仕事受注も増える、また雇用が増える・・・・。
人ありきのいい循環になりますよね!
ただ、職業選択という意味では、
もっと他の提携企業や協力者が必要です。
アイディアをくれる人が必要です。もっともっと実行してくれる人が必要です。
僕だけではどうでもできない、
一人だけでは限界があるからです。
そして、そのコンポンとなるのは、現状を知ってもらうことが必要なのです。
だから民泊ツアーを始めました。
職業選択がなぜ必要か
ではなぜ職業選択が必要になってくるのでしょうか。
その前に、
村の生計はどう立てているの?かを説明していきたいと思います。
多くの参加者も聞いてくれました。
職業ベスト3
自給自足(余分に取れたものは売る)
小さいコンビニみたいなショップやレストラン(家族経営)
コンポンチュナム焼き(陶器)販売
(奥本村民聞き込み調べです。正確にはもっと聞き込みが必要です。)
ここでわかるように、村の一大産業は
農業
あ、ここで少し説明しておくと、カンボジアのお米美味しいんですよ!
いつも美味しいお米をありがとうございますです、本当に。日本にいるときは日本のお米が大好きだったのに、カンボジアにいるとカンボジア米が大好きです。あの、水気が少なく、香りがついているカンボジア米が!
そして、民泊スタディーツアー@コンポンチュナム -お田植祭編ーもやりますので、その時はぜひみなさんで参加してください(^^)/
話を戻しましょう。農業です。自給自足で、余分なものは現金化します。その収入で、学校に行ったりものを買ったりしています。
ただ、現金はもちろんそんなにありません。
少ない家庭は、20$/月の収入。ちなみに3年前、ぼくが来た時の村の外れにある工場の一番低い場所の給料は30$/月。
平均的な世帯収入は150$といったとこでしょうか。
といっても、
「今までもこの暮らしを続けてきたし、これからも同じように暮らしていくのがいいんだよ~。」
確かにそうかもしれません。職業選択できるのが幸せではないかもしれません。同じように暮らして、同じように農業を守っていくことがこの地域全体にとっては幸せかもしれません。
じゃぁ質問します。
けがをした時どうしましょう。
経済は発展していき、バイクが増え、何でも機械化しています。けがのリスクは年々増加しています。
そして、これは僕がずっと消防士として働いてきて、そしてカンボジアに来ても保険代理店やレスキュー事業、ボランティアで医療知識技術の普及を行ってきたからの観点だからかもしれません。
ただ、けがをしたときに、必要になるのは
お金です。
ちなみに、僕はカンボジアの公立の病院の医者や看護師に、応急手当や医療基礎知識を教えています。プノンペンに限らず村でも教えています。
彼らの状況もわかっています。
村では対応できないことが多く、プノンペンに救急車で運ばれてきます。
救急車。1キロいくらか知っていますか。日本みたいに無料ではありませんよ。
1キロ1$が相場です。
僕らの拠点コンポンチュナムまで約100キロ
100$です。
救急車だけで100$、治療費を含めるといくらになるのでしょうか。
想像ができない。ちなみに、これはクラティエという村にある救急車です。
もう一度言います。救急車です。
そして、村の病院で応急手当ができる病院なんて限られています。(じゃぁ医療従事者のさらなる普及という観点は、今回は省きます。もちろん絶対に必要ですが)
さて、どうすればいいんでしょうか。
だから僕はこの時、職業選択が必要だと確信しました。
「おまぇ農業バカにしてんのかよ」
いいぇ違います。農業は尊いし、僕もカンボジアのお米大好きです。野菜も大好きです。(ここで、カンボジアの農業は、ベトナムに輸出したものが再輸入されているということは、省きます。またいつかそれは述べましょう。)
ただ、農業も最低限度の収入を稼がないと、何かあったとき
「はいあなた死んでください」
「マイクロファイナンスでかりまくって高金利の借金を返し続けて、もっと負の連鎖になる」
「親戚中にお金をかりまくってなんとかしのぐ」
になるということです。
職業選択をするということは、現金収入の比率を考える農家を創るという意味もあります。農家をなくなせと言っているわけではありません。
命を守るために(言ってみれば村が村として生きていくために)
大人に雇用(職業選択)
が絶対に必要だというわけです。
医者もスーパーマンじゃないので、
金はいらなぇ、助けてやるよ
なんてできないですよ。
金は要らねぇ、だってどうやって助ければいいのか知らないんだもの。
は、いるかもしれませんが。
ちなみに、うちのZAPスタッフでは、農業が嫌でラタナキリという村を飛び出したのに、「水耕栽培」とか、「農業を現金化」させるというテーマで、東南アジア若手起業家選手権を優勝したツワ者もいます。
そして、ZAP民泊スタディーツアーでは、そのスタッフの地元のラタナキリのカシューナッツ農園収穫ツアーや、農業の今昔を語るツアーなどもあります。ぜひ、来てください!そして、僕らの活動を広めてほしいです。
スタッフにあったら思うはずです。
(僕の)説明要らねぇよ、すげぇやつだなサポートするぜ!
ツアーを続ける。キーワードは「命」
だらだらと、なぜ職業選択が必要かということを書いてきました。結構、僕の暑苦しい想いや、カンボジアの現状を知ってしまい愕然としたかもしれません。そして、
「おまぇなあ、たかがカンボジア3年目のぺぇぺぇが知った口きくなよ」
と、思う方もいるでしょう。もちろん、僕の意見に同意される方も、できない方もおられるでしょう。
ただ、まぁ何が言いたかったか、というと
子どもに教育、大人に雇用(職業選択)
というミッションがぼくにはあって、なんでそのミッションなのかというと、
命を大事にしてほしい
というシンプルな答えがあるわけです。その事に対して、僕は出来ることをやっていきたいし、一人じゃぁ出来ることなんてかぎられているから、みんなにアイデァを出してほしいし、現状を見てほしいんだ。
はたから見れば、僕や僕のツアー参加者は、
カンボジアの村に行ってきました、うえぇいーーい!
小学校支援しました、うえぇええい!
貧しい村助けてんだぜ、うぇええい!
とみられるかもしれません。
それでも全く構いません。知る人が増えないと、どうすることもできない。
だから、僕は「民泊スタディーツアー@コンポンチュナム」をやっているし、続けています。
あ、これで終わりじゃありませんよ。
このシリーズ続きますよ笑
次回の「民泊スタディーツアー@コンポンチュナム」も楽しみにしておいてくださいね(^^)/